アメーバ経営学術研究会シンポジウム

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アメーバ経営学術研究会 第8回シンポジウム

 2023年8月26日、稲盛和夫没後1周年にあたり、稲盛和夫研究会およびアメーバ経営学術研究会は、シンポジウム「稲盛和夫の経営理念とアメーバ経営——その起源と現代的意義」を共同で開催しました。
 本シンポジウムでは、全体のコーディネータ を京都大学経営管理大学院 教授 澤邉紀生が務め、アメーバ経営の現代的意義について神戸大学大学院経営学研究科 教授 三矢裕から、フィロソフィの根底にあるものについて一橋大学大学院経営管理研究科 教授 田中一弘から報告されました。また、事例紹介、資料紹介、パネルディスカッションも実施しました。

 シンポジウム冒頭では、稲盛和夫講話映像「フィロソフィとアメーバ経営について」の放映が行われました。

 第1講演では、神戸大学大学院経営学研究科教授 三矢裕が「アメーバ経営の現代的意義」と題して報告を行いました。「アメーバ経営の拡大」「アメーバ経営と『両利き経営』」「アメーバ経営とフィロソフィとインセンティブ」の3つの点から、アメーバ経営の現代的意義について言及しました。

 第2講演では、一橋大学大学院経営管理研究科教授 田中一弘が「フィロソフィの根底にあるもの」と題し、「京セラフィロソフィ」の冒頭にも掲げられている「『宇宙の意志』と調和する心」を「フィロソフィの根底にあるもの」と位置づけて言及しました。
 事例発表では、京セラコミュニケーションシステムの松永一博が「アメーバ経営導入における理念の重要性」と題し、2社の事例を通じて、経営理念浸透が果たす役割を、アメーバ経営が継続的に効果を発するために必要な要素として、考察を行いました。

 資料紹介では、京セラの井上友和が、「アメーバ経営の起源」と題し、「時間当り採算表」をはじめとするアーカイブズ資料群を通じて、時代と共に進化を遂げてきたアメーバ経営の原点とは何か、さらにはその変わらぬ本質は何かについて、紹介しました。

 パネルディスカッションは、京都大学経営管理大学院の澤邉紀生教授をコーディネータに、パネリストとして三矢裕、田中一弘の3名が登壇しました。
 先の2つの講演に対する意見交換、質疑応答を通じて報告内容を掘り下げ、その上で、稲盛和夫が遺したフィロソフィとアメーバ経営の現代的な意義について考察がなされました。

プログラム

開会挨拶 宮本 又郎 (「稲盛和夫研究会」会長)
三矢 裕 (「アメーバ経営学術研究会」委員長)
映像視聴 「フィロソフィとアメーバ経営について」 (稲盛和夫講話映像)
研究報告① 「アメーバ経営の現代的意義」三矢 裕 (神戸大学大学院経営学研究科教授)
研究報告② 「フィロソフィの根底にあるもの」 田中 一弘 (一橋大学大学院経営管理研究科教授)
事例発表 「アメーバ経営導入における理念の重要性」 (京セラコミュニケーションシステム株式会社)
資料紹介 「アメーバ経営の起源」 (京セラ株式会社稲盛ライブラリー)
パネル
ディスカッション
コーディネーター:澤邉紀生(京都大学経営管理大学院・経済学研究科教授)
パネリスト: 三矢 裕、田中 一弘
<敬称略・肩書きなどはシンポジウム開催時のものです>